カナダ大学留学コラム第3弾!カナダの大学に進学するメリット・デメリット
学校情報
2019.04.08
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こんにちは!トロント留学センターです。
前回のカナダ大学留学コラム第2弾に引き続き、今回はカナダの大学へ進学するメリット・デメリットをお伝えしようと思います。筆者はカナダの4年制大学を卒業しましたが、その道のりは長く苦しい事の方が多かったですが、日本の大学では経験できない事もあったり、将来の選択肢も増えたりと得たこともありました。そんな経験から分析し、カナダの4年制の大学に進学するメリット・デメリットを考えてみました。カナダで大学留学を考えている人・これから大学留学を始める人の参考になればいいなぁと思います!
カナダの4年制大学に行くメリット
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在籍中に職経験を積む事が可能
カナダの4年制大学に進学するベネフィットのひとつには、在籍中に大学卒業後を見据えた職経験を積むことができることがあります。カナダの公立大学の留学生は学期中の週20時までのパートタイムの就労が認められています(2019年3月現時点)。秋学期と春学期にフルタイムで授業を取っている間も大学の外で就労ができるようになっています。また、夏休み(5月頃-9月頭頃)の間はフルタイムで就労することができます。この仕組みを最大限に利用して、大学卒業後の自分のキャリアに役立つようなインターンシップや仕事をする事ができます。
ここで、いろんな学部の学生の大学在学中の上手な働き方をご紹介します。
ビジネスのファイナンス専攻の学生の場合
将来ファイナンス系の仕事に就きたい学生は、大手銀行や企業の夏のインターンシップのポジションを積極的に応募していく人も多いです。特にトロントは金融関係の企業が多く集まっている都市なので、インターンシップやCo-op(大学のプログラムの一環で、働くことで単位がとれる)の為に他の都市からの大学生も集まってきます。このインターンシップやCo-opの仕事の間に会社内外問わずにネットワーキングをすることで、卒業後の職探しもスムーズに進むことになりやすいです。
土木工学専攻の学生の場合
工学部の学生達は、学期中の間からローカルの企業でパートタイムで就労している学生も多々います。学校で習った事をすぐに実用化できるので、実に効率的です。また、夏休みの間などは企業や政府機関からCo-opやインターンのお仕事も出てきますので、クオリティーの高い職経験を積むことができます。
建築学部専攻の学生の場合
建築学部の大学院に進みたい学生さんは、大学在学中の間から学部内の教授の研修室に入り、研究プロジェクトに貢献しながらポートフォリオを作成していきました。このポートフォリオは大学院へ出願するときのファクターにもなります。
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大学卒業>カナダPGWPプログラム>移民オプション
カナダの4年制大学に進学するもう一つの理由は、カナダへの移民への道乗りに限りなく近づける事です。他の国々と違い、カナダ政府は2019年現在でも積極的に移民を受け入れています。カナダの4年制大学を卒業すると、3年間のPost Graduate Work Permit (PGWP ー 大学(又は大学院)の卒業後の就労パーミット)に申請することができます。このシステムを利用して最長3年間カナダで仕事をし、さらにカナダで永住権申請の道につなげることも可能です。日本に帰って就職する道だけでなく、カナダで就職して専攻した専門分野で活躍できるといった面では、就職先の選択肢も広がります。
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カナダの大学進学の英語力
英語力も大学の授業を受け課題をこなしていく中で、英語圏の企業で働くのにも必要な英語力をつけれるようになります。大学生活の中ではカナダ現地の大学生達とも問題なく意思疎通できるような英語力をつける事もできますので、英語圏の会社や英語を主要言語としている会社でも活躍していくことができます。また、日本での就職をする際も、英語力の面では大きく差別化を図ることもできるようになると思います。
カナダの4年制大学に行くデメリット
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学費が高い
カナダへの大学進学は、いたって日本の私立の大学に通う場合の学費と大きく変わりませんと言われることもありますが、やはり多くの人にとって経済的に厳しいのが現状です。
学部によっても学費に大きく違いが出てきますが、2018~19年度の留学生の学費の平均は年間226万円(CA$27,159)という統計が出ています。理工学部は平均年間260万円(CA$30,742)、その他の理系の学部は年間242万円(CA$29,067)、ビジネス系で平均年間219万円(CA$26,395 )、教育学部で平均年間162万円(CA$19,461 )という風に大きく差が出ます。
Statistics Canada (2019).
International undergraduate tuition fees by field of study
そして意外と知られていない留学事情としてお伝えしたいのが、カナダの大学では毎年学費が変わるという事です。ここ数年では、毎年平均で3-7%ずつ学費があがっています。この学費の増減は各州ごとに規制されていますが、大学ごとに違います。当初、年間200万円の費用をみていたのに、4年目の授業料は年間230万円近くになっていた、ということもあります。カナダの大学に留学をするという事は、余裕をもって予算を立てておくことも大事になります。
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日本での就職活動・就職対策は練れない
もし、「大学はカナダで、就職は絶対日本で!」というのであれば、日本の大学生のように就職活動・試験対策を練ることが難しいです。そして、日本の就職活動期間というようなものは、カナダの大学では特別に設けられているわけではないので、卒業時期も考えながら単位を取っていくことが重要になります。
しかし、日本への就職が不可能というわけではありません。カナダの大学へ通う日本人留学生も、ボストンで行われるボストンキャリアフォーラムと呼ばれる日英のバイリンガルの学生をリクルートしたい日本の企業が集まるイベントに参加して、企業とスクリーニングの面接をしたり、ネットワーキングしたり、インターンシップへ応募したりすることもできます。
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勉学以外に言葉・文化の壁
カナダの大学へ進学する事は、日本の大学に進むよりも遥かに苦労する点が多いです。一般的にも日本の大学に入学する事が卒業するよりも難しいと表現されることに対して、カナダの大学は卒業する事が難しいとよく言われます。勉強・課題・テストの量もすごく多いので、大学生活は現地の大学生にとっても辛いようです。良い仕事に就くために大学に行くという大雑把な目標だけでは足らなく、大学留学中に簡単に挫折しない為にも、もっと具体的な目標を作って固い意志を貫く姿勢が必要です。
また英語での授業だけでなく、こちらの生徒もアクティブに授業中に発言していく授業スタイルについていけないという日本人留学生は結構多いです。人前で積極的に意見を主張したり、プレゼンテーションをしたりする事に慣れていない為、授業のペースについていけなかったりすることもあります。こういった壁は、日本の大学では経験しないことで、勉学以外での基礎的なことでつまづく事が辛い部分です。
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留学生の特別扱いは特にない=現地学生と同じレベル
カナダの大学に行くと、日本人以外にも各国からの留学生がいます。カナダ随一の総合大学のトロント大学では全学生のうち約20%はカナダ以外から来た留学生達です。それでも留学生は現地学生と同じレベルの英語力を求められるのは当たり前で、留学生だからといって特に特別扱いを受けることはありません。論文提出の課題がある時に書いた英語の文法やスペルミスでなどで減点をくらう事もあるので、多くの留学生はプラスαで努力したり課題・勉強に時間をかける必要があります。ちなみに筆者の場合は、課題提出前に第三者の誰かに読んでもらって簡単に文法やワードチョイスを添削をしてもらうようにしたり、事前にプレゼンテーションの練習を友達としたりして乗り越えていました。
まとめ
カナダの大学留学のメリット・デメリットを理解して進学しよう
いかがでしたでしょうか? カナダの大学に留学するのは勇気もお金もいりますね…今回のコラムでシェアしたメリット・デメリットについても事前に知っておくことは、留学の準備や心構えにも役立つと思います。
筆者の経験では、カナダの大学を卒業して、お仕事のチャンスの幅が広がったように感じます。日本だけにとどまらず、海外のグローバルなコミュニティでお仕事ができるますし、カナダ以外の国でも仕事のチャンスがあると考えるとワクワクしますね。そして何より「勉強が楽しい」と感じられるようになったのは、カナダの大学に来てからだと思います。
他にもカナダのカレッジや大学進学についての質問等ありましたら、トロント留学センターまでお気軽にお問合せ下さい。