トロントCo-op留学のリアルな現状!
学校情報
2022.04.21
1.レジュメやカバーレターについて
Co-op探しをした際に一番苦労した点は、レジュメやカバーレター作成でした。アルバイトに応募する際にもレジュメやカバーレターは必須でしたが、Co-opとなると企業となるので少し難易度も上がり、形式も少し異なります。レジュメ作成において特に難しかった点は、今までの自分の経験をもとに自分の強みやスキルをよりどのようにアピールできるかを考えることでした。カナダの企業では、日本より経験値が求められるため、企業側が求めているスキルをより多く持っている人がより優遇されます。
- スキルや強みを書く、”Skills and Abilities”の欄には、ほとんどの企業に言えるようなものを避けるため、企業の募集要覧に載っているキーワードを必ず入れながらカレッジで得たスキルなどを書いていきました。
”Work Experience”の欄では、先程述べたように、いかに今までの経験をその企業に合う強みにつなげられるかが重要でした。
しかし、私の場合、日本ではバリスタやサーバーなどのアルバイト経験しか持っていませんでしたが、希望の職種はマーケティング系のビジネス関連の仕事でした。そのため、カフェでの経験の中でも(Achieve high administrative output to manage ordering and stocks, Created interest by drawing an effective signboard to promote the beverages and foods, and products)など、カスタマーサービスを経験しただけでないことや、その職種に関連させるように小さいことでも誇張して書くようにしました。
- ホームページや募集要覧などをみて、企業について知る事!
- レジュメを送る企業に合うスキルや強み、ポジションに対するキーワードを抽出してレジュメに織り込むこと!
- 小さいことでもできるだけアピールできるように書く!
2.カレッジ側のサポート
カレッジによって、Co-op先探しの際のサポートの仕方は異なってくると思いますが、私のカレッジの主なサポート内容をご紹介します。ワークショップの開催
Linkdinの使い方、面接対策の仕方、Co-op先の探し方、レジュメの書き方などについてのワークショップがZoomを通して月に一度のペースで行われていました。内容は充実したものとなっており、カナダでの就活が初めてだった私にとっては非常に助かるものでした。これらを最初の段階で受けることで、その先の大体の流れが把握できると思います。レジュメの添削
実際に一度だけ添削をお願いしました。ワークショップで聞いたことを活かし一度作成した後に、キャリアサービスの方が修正してくれました。適切な単語や言い方に修正してくれたり、的確なアドバイスももらえるので、できたら添削をお願いすることをお勧めします。参考資料の提供
多くの資料がカレッジのポータルサイトですぐに見られるように用意されています。例えば、”Powerful action verbs”や” Power phrases to build your resume”などのレジュメに使える単語リストや、面接対策に役立つ動画などです。単語やフレーズなどはレジュメ作成の際にとても役に立ちました。キャリアサービスへの相談
メールと対面どちらも可能でした。すごく対応が早いというわけでもないので、ギリギリではなく余裕をもって相談できるといいと思います。提携企業の紹介
カレッジのポータルサイトに、提携企業とその募集要項がまとめられたリストがあります。自分の興味がある企業があった場合、記載されている期限までにレジュメとカバーレターを送ります。(1月Co-op開始の場合、12月や11月には多くのものが締め切られていました)ワークショップなどのサポートは充実しているが、結局は自分から参加したり資料を見つけたりしないと意味がないので、積極的にサービスを利用するべき!
3.企業の探し方
就活サイトの活用
LinkedInやIndeedを主に使っていました。応募後の返事の速さは、どちらも大差はなかったです。どちらも早くて翌日、遅くても一週間以内に返事をもらいました。個人的には、LinkedInの方がIndeedよりもよりプロフェッショナルな印象です。LinkedInを使うには、自分のプロフィールを工夫することが大事だとカレッジから教わりました。これらのサイトで、自分の希望の職種のキーワードや条件を検索し、応募します。
自分で興味のある企業のホームページからの応募
募集情報を出していなくても、企業に直接連絡を取ることで雇ってくれる場合もあるとエージェントの方に聞いたので、その方法も試しました。ホームページなどに必ず連絡先が記載してあるので、そこにレジュメを送っていました。実際に募集をしていない企業でもわざわざ返事をくれるところがあり、メールはチェックされてそうなので、タイミングが良ければ雇ってくれるところもあるかもしれません!
カレッジの提携企業
カレッジのサポート内容において述べたように、カレッジの提携企業からも応募することができます。インターンシップ枠としての募集が多いため、他と比較するとほとんどが無給のものでした。e-Mapleなどの日本人向け掲示板サイト
LinkedInなどと比べると、やはり日系企業や日本食レストランなどの求人が多いですが、意外に求人情報が多いです。同じクラスの中にも、e-Mapleで見つけた日系企業で現在Co-opをしている日本人のクラスメイトがいます。4.実際の面接
私が経験した面接の形式としては、主にZoomかGoogle meetingでのオンライン面接でした。コロナの影響もあって、対面の面接はありませんでした。- 面接の時間は大体が15分〜30分程度でした。
- 軽い自己紹介
- 志望動機
- 自分の強み、弱み
- 5年間の自分の目標
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とにかく早めに対策をすること
私のCo-opは1月開始の予定でしたが、実際に本格的にCo-op先探しを始めたのは、Co-op期間開始約1ヶ月前の11月末あたりからでした。
これまでに述べたようなレジュメやLinkedInの登録など全て、一からのスタートだったので時間が本当に足りず、もっと早くやっておけば良かったと何度も後悔していました。焦ってレジュメを書いたりすると、どこかでミスをしてしまったり適当なレジュメになってしまう可能性があります。
何ヶ月も前から準備しておくことに越したことはないですが、最低でも1〜2ヶ月前からは、レジュメ作成や興味ある企業調べなどの準備を必ずしたほうがいいと思います。 -
希望の職種があればそれに合う資格や経験があると有利
カナダでは日本以上に職務経験が重要視されています。
例えば、日本で就職をするときは新卒であるということが有利になると思いますが、カナダではどれほどの経験をしてきたか、どのようなスキルを持っているのかが重要になります。ただ大学などで学んできたものは特にアピールになりません。
企業や応募するポジションによって異なりますが、多くの募集要項に記載されている必要なスキルや条件は、「〜年以上の経験が必須」や、マーケティング関係であれば「Instagramなどの運営をしたことがあるか」「CanvaやAcrobatなどのアプリに精通しているか」など、特にビジネス関連の実務経験がなかった私には厳しめの条件でした。
もし既に希望の職種などが決まっている場合は、それに関連するアルバイトなどをCo-op開始前にできていたら、一つの経験値として大きなアピールポイントになると思います。 - 渡航前にCo-opに対してイメージしていた事や聞いていたこととの現実との差 Co-opをしていた人の実体験などをしっかり事前に調べていたら、もう少し危機感を持って早めに準備できていたと思います。アルバイトは意外にすぐに見つかったこともあり、Co-opに関してもカレッジ側の提携企業もあるから大丈夫だろうなどと少し甘くみていたりしたこともあって、Co-op先探しをいざ始めてみた時には想像以上に厳しい現状でした。
- 有給インターンが必ずできるというわけではない BC州ではCo-opは有給と州で定められているため応募できる企業、挑戦させてもらえる内容などに限りがあるようです。オンタリオ州では無給・有給どちらも可能なためCo-op期間で稼ぎたい人/経験を積みたい人のどちらも対応できるようになっていると感じました。
- 必ず現地企業でできるとは限らない
- カレッジの提携先企業があっても、ほぼ自分で見つけるしかない
- 経験値の少なさ Co-opが始まる前にカレッジでビジネスについて学んでいたと言っても学んだことは特にレジュメでアピールポイントになるものではないので、希望していた職種(マーケティング系)に関しての経験値がゼロだった私には、非常に企業探しが困難でした。
- 条件に合う企業が少ない
- 半年~一年以上働けること(ビザの期間も同様) 私のコースのCo-op期間が約3ヶ月だったので、この短期間で雇ってくれる企業はなかなかありませんでした。そのため、できたら半年以上のCo-opの期間が設けられたプログラムの方がいいかもしれません。
- その分野での経験値(少なくても1年以上働いていた経験が必要)
- カナダでの大学を卒業していること など
- この留学を通して何か自分に合うものや興味のあるものを発見してみたいということが、Co-op留学を選択した理由の一つにありました。このCo-opを通して、ここでしかできない経験をさせてもらうことができたり、仕事の楽しさに気づいたりなど多くの発見があり、まさに目的の一つが実現できたように感じました。また、日本での就活を考えている私にとって、このような経験は非常に意義のあるものになりました。
面接で主に聞かれたことは、以下の通りです。
これ以外にも、企業独自の質問もされることもありました。また、授業で学んだことなど、カレッジ関連の質問もされることもありました。面接対策の一つとして、自分が受けた授業や授業内で取り組んだプロジェクトをまとめておくのもいいかもしれません!
5.知っておけば良かったこと・やっておいた方が良かったこと
6.実際に仕事を探してみて思ったこと
1番に言えることは、想像していたよりもかなり困難であったということです。このように思った理由は主に3点あります。有給が必ず条件にあるとより難しくなるのは事実で、実際にビジネスコースを受講している生徒の中にも、ビジネス関連ではないですが自分がアルバイトしている飲食店のマネージャーに上手く頼み、Co-opとしてやっている人も多いです。
私は実践することはできませんでしたが、例えば、留学中の情報を日本人にInstagramやブログなどを通して届けるなど、自分だけでできることを始めたり行動に起こしていれば、それがアピールの一つになったかもしれません。Co-op探しを経験した今となっては、そのような努力をすることができたのではないかと思います。
また、企業によってはそもそもCo-opビザで働くことが認められないところもありました。インターン枠としての募集が少ないことも事実です。
まとめ
ここまでCo-opの探し方や実情についての大変さを多く語ってしまいましたが、実際に海外でインターンシップをすることは非常に貴重な経験になりました。Co-opを始める前は、特にオフィスワークなどの経験もなかった私にとっては楽しみというより不安の方が大きかったのですが、実際に始めてみると、毎日新しいことを学ぶことができ日々やりがいを感じながら働くことができました。Co-op先を見つけるまでこれまで述べたような苦労がたくさんありましたが、今ではそれも成長に繋がったといい思い出になっています。